家庭用サウナを快適に長く使い続けるためには、適切なメンテナンスが不可欠です。
高価な投資を無駄にしないためにも、高温多湿というサウナの特性を理解し、日々のお手入れから定期的な点検までを習慣化することが大切です。
メンテナンスを怠ると、カビの発生、木材の劣化、機器の故障といった問題が発生し、サウナの寿命を縮めてしまう可能性があります。
この記事では、あなたの家庭用サウナを最高の状態に保つために知っておくべき、メンテナンスに関する以下のポイントを網羅的に解説しています。
【この記事でわかること 】 |
●なぜ家庭用サウナにメンテナンスが必須なのか |
●効果的なメンテナンスに必要な準備物 |
●頻度別の具体的なお手入れ方法 |
●万が一カビが発生した場合の適切な対処法 |
●サウナストーンの交換方法と時期 |
●多くの人が気になるメンテナンスに関するQ&A |
本記事の情報を活用し、あなたの家庭用サウナを長く、衛生的で快適な最高の空間に保ちましょう。
家庭用サウナのメンテナンスが必要な理由

家庭用サウナは高温多湿の厳しい環境で使用されるため、定期的なメンテナンスが非常に重要です。
サウナを使用すると、体から多量の汗が出ます。この汗や湿気が木材に付着したままだと、カビや黒ずみの原因となります。
さらに、高温による木材の劣化やストーブの不具合など、様々な問題が生じる可能性があります。
定期的なメンテナンスは、これらの問題を未然に防ぐために欠かせません。
メンテナンスを怠るとどうなるか?
メンテナンスを怠ることで、以下のような問題が発生する可能性があります。
-
カビの発生
高温多湿の環境はカビの繁殖に最適です。見た目が悪くなるだけでなく、健康上のリスクも生じる可能性があります。 -
木材の劣化
適切なケアを怠ると木材が劣化し、割れや変形が生じることがあります。 -
機器の故障
サウナストーブなどの機器も、メンテナンス不足により故障するリスクが高まります。 -
使用感の低下
メンテナンスが不十分だと、サウナ内の臭いや見た目が悪くなり、快適な空間でなくなります。 -
耐久性の低下
総合的なメンテナンス不足は、サウナの寿命を短くする原因になります。
メンテナンスすることのメリット
逆に、適切なメンテナンスを行うことには多くのメリットがあります。
-
長寿命化
定期的なメンテナンスは、家庭用サウナの寿命を大幅に延ばします。 -
快適性の維持
清潔で機能的なサウナを維持できるため、いつでも最高のサウナ体験が可能です。 -
コスト削減
小さな問題を早期に発見・対処することで、大掛かりな修理や交換が必要になる前に解決できます。 -
衛生状態の向上
定期的な清掃により、カビや雑菌の繁殖を防ぎ、健康的な環境を保てます。
次の章ではメンテナンス前に準備するものについて解説していきます。
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メンテナンス前に準備するもの・必要なもの

まず家庭用サウナのメンテナンスを効果的に行うための道具と用品を事前に揃えておきましょう。
- 日常のメンテナンスに必要なもの
- 週次・月次メンテナンスに必要なもの
- カビ対策用品
- サウナストーブのメンテナンス用品
- 木材ケア用品
ここからは上記の頻度別に必要なアイテムをご紹介します。
日常のメンテナンスに必要なもの
日々のお手入れに必要な基本的なアイテムは以下の通りです。
-
乾いたタオルまたはマイクロファイバークロス
サウナ使用後の汗や水分を拭き取る -
サウナマット
ベンチに敷いて木材への汗の染み込みを防ぐ -
サーキュレーター
換気を効率よく行うために活用 -
温湿度計
サウナ室内の温度と湿度を確認するために設置
週次・月次メンテナンスに必要なもの
続いてはより本格的なお手入れ時に必要なアイテムです。
-
柔らかいブラシ
木材を傷つけない柔らかいものを選ぶ -
中性洗剤
木材用の中性洗剤を薄めて使用 -
バケツやスプレーボトル
洗剤を薄めるまたは塗布するために使用 -
マイクロファイバーモップ
床や壁の清掃に便利 -
懐中電灯
サウナストーブの内部点検などに使用
カビ対策用品
カビ対策や発生時の対処に必要なアイテムです。
-
木材用カビ取り剤
塩素系でない木材に安全なカビ取り剤 -
防カビスプレー
自然素材のものが理想 -
灰汁落とし剤
木材の黒ずみが灰汁に使用
サウナストーブメンテナンス用品
サウナストーブのメンテナンスに必要な道具です。
-
予備のサウナストーン
半年〜1年に1回の交換用として保管しておきましょう。 -
ストーン洗浄用ブラシ
サウナストーンを洗浄する際に使用します。 -
クエン酸パウダー
ストーブの水垢除去に役立ちます。 - 掃除機: ストーブ内部の清掃時に使用します。
木材ケア用品
サウナ室内の木材をケアするためのアイテムです。
-
木材保護剤
木材の乾燥や劣化を防ぐために使用します。 -
木材オイル
必要に応じて木材に潤いを与えます。
【頻度別】家庭用サウナの効果的なメンテナンス方法

それでは家庭用サウナの効果的なメンテナンス方法を、頻度別にご紹介します。
- 使用後の日常的なメンテナンス
- 週に一度のメンテナンス
- 月に一度のメンテナンス
- カビが発生した場合の対処法
- サウナストーンの交換方法
- 季節ごとに行うメンテナンス
日々のちょっとしたケアから定期的な点検まで、それぞれの手順を詳しく解説します。
使用後の日常的なメンテナンス
サウナ使用後に毎回行うべき基本的なお手入れ方法です。
手順1【汗や水分を拭き取る】
- サウナ使用後は、乾いたタオルまたはマイクロファイバークロスを使って、ベンチや壁についた汗や水分をしっかり拭き取ります。
- 特に座っていた部分やロウリュの水がかかった場所は念入りに拭きましょう。
- タオルが湿ってきたら、新しい乾いたタオルに交換します。
手順2【余熱で乾燥させる】
- 汗や水分を拭き取った後、サウナストーブを約15分程度稼働させたままにします。
- この余熱により、サウナ室内の木材に残った湿気を乾燥させることができます。この余熱により、サウナ室内の木材に残った湿気を乾燥させることができます。
- 過度な加熱は木材の乾燥につながるため、適度な時間で切り上げましょう。
手順3【換気を行う】
- 乾燥させた後は、サウナのドアや窓を開けて換気を行います。
- サーキュレーターがあれば使用し、空気の循環を促進します。
- 最低でも30分程度は換気を行うことをおすすめします。
手順4【使用道具の片付け・洗濯】
- サウナマットやタオルは使用後に洗濯します。
- ロウリュ用のバケツの水は捨て、乾かしておきます。
- サウナハットなどの小物も汗が乾かないうちに洗うと清潔に保てます。
週に一度のメンテナンス
週1回程度行うとよい、より丁寧なメンテナンス方法です。
手順1【床や壁の水拭き】
- 中性洗剤を水で薄め(10倍程度に薄める)、柔らかい布やモップで床や壁を軽く水拭きします。
- こすりすぎないよう、優しくムラなく拭いていきます。
- 洗剤が残らないよう、その後きれいな水で絞った布で拭き取ります。
手順2【ベンチやスノコの点検と清掃】
- 取り外せるベンチやスノコは外して、表面の汚れを確認します。
- 汚れがあれば同様に薄めた中性洗剤で拭き、その後水拭きします。
- 外したまましばらく乾かしてから、元の位置に戻します。
その他【水風呂のメンテナンス】(併設している場合)
- 水風呂の水を全て排水します。
- 浴槽をブラシや布で清掃し、すすぎます。
- 水循環システムのフィルターがある場合は取り外して清掃します。
- 清掃後、新しい水を入れます。
月に一度のメンテナンス
月1回程度行うべき、より詳細なメンテナンス方法です。
手順1【サウナストーブの点検】
- サウナストーブの外観に異常(変色、変形など)がないか確認します。
- 電源コードや接続部に損傷や緩みがないか点検します。
- 操作パネルやサーモスタットが正常に機能しているか確認します。
手順2【サウナストーンの状態確認】
- サウナストーンが割れていないか、変色していないかチェックします。
- 必要に応じて、割れたストーンを取り除きます(半年〜1年に1回は全交換推奨)。
- ストーンの配置が適切か確認し、必要に応じて調整します。
手順3【木材の状態チェック】
- サウナ室内の木材に割れやヒビ、変色がないか丁寧にチェックします。
- 問題がある場合は、専門家に相談するか、適切な木材保護剤を使用します。
- 特に結合部や接合部を重点的にチェックしましょう。
手順4【換気システムの点検】
- 換気扇やダクトにホコリが溜まっていないか確認します。
- ホコリがある場合は、掃除機などで吸い取るか、拭き取ります。
- 換気扇が正常に作動するか動作確認します。
カビが発生した場合の対処法
万が一カビが発生してしまった場合の清掃手順です。
手順1【カビの状態確認】
- カビの範囲と程度を確認します。
- 黒ずみが本当にカビなのか、木材の灰汁(アク)なのか見分けます(カビは臭いがあり、表面に毛羽立ったような質感があります)。
手順2【軽微なカビの清掃】
- 薄めた中性洗剤と柔らかいブラシを使います。
- 優しくこすり、カビを落とします。
- 洗剤が残らないよう、水拭きで仕上げます。
手順3【頑固なカビの対処】
- 木材専用のカビ取り剤を使用します(塩素系は避ける)。
- 使用方法に従って塗布し、指定の時間置きます。
- その後、水拭きでカビ取り剤を丁寧に除去します。
手順4【清掃後の乾燥と防カビ処理】
- 清掃後はしっかりと乾燥させます。
- 必要に応じて防カビスプレーを塗布します。
- 今後のカビ発生を防ぐため、換気の頻度を増やすなどの対策を行います。
サウナストーンの交換方法
半年〜1年に1回程度行うサウナストーンの交換手順です。
手順1【古いストーンの取り出し】
- サウナストーブの電源を切り、十分に冷めていることを確認します。
- 古いサウナストーンを慎重に取り出します。
- ストーブ内部に破片などが残っていないか確認します。
手順2【ヒーター内部の清掃】
- 懐中電灯でヒーター内部を照らし、穴や損傷がないか確認します。
- ハケやブラシでほこりや破片を取り除きます。
- 必要に応じて掃除機でゴミを吸い取ります。
手順3【新しいストーンの準備と設置】
- 新しいサウナストーンを水で洗い、しっかり乾かします。新しいサウナストーンを水で洗い、しっかり乾かします。
- 大きな石を下部に、小さな石を上部に重ねるように配置します。
- 石と石の間に適度な隙間が生まれるよう、バランスを考えて積みます。
⇒関連記事|サウナストーンとは?種類や購入できる場所、積み方やお手入れ方法
季節ごとに行うメンテナンス
季節の変わり目に行うとよい特別なメンテナンスです。
春のメンテナンス
- 冬の間に蓄積された汚れを全体的に清掃します。
- 木材の状態を詳しくチェックし、冬の乾燥で生じたヒビなどがないか確認します。
- 換気システムを徹底的に清掃します。
夏のメンテナンス
- 高温多湿の季節に備えて、カビ対策を強化します。
- 換気頻度を増やし、湿気がこもらないよう注意します。
- サーキュレーターなどを活用して、空気の循環を促進します。
秋のメンテナンス
- 夏場の使用で劣化した部分がないか総点検します。
- サウナストーンの状態を確認し、必要に応じて交換します。
- 冬の乾燥に備えて、木材保護剤の塗布を検討します。
冬のメンテナンス
- 乾燥対策として、サウナ室内に水を入れた容器を置くことを検討します。
- 暖房効率を高めるため、ドアのパッキンなどに問題がないか確認します。
- 電気系統の安全点検を行います。
家庭用サウナのメンテナンスに関するよくある質問

家庭用サウナのメンテナンスについて、多くの方が疑問に思われる点をQ&A形式でまとめました。これらの情報を参考に、より効果的なサウナメンテナンスを実現してください。
Q.サウナの掃除はどのくらいの頻度で行うべきですか?
A.サウナの掃除頻度は以下のように分けられます。
- 使用後の簡単なケアは毎回(使用後に汗や水分を拭き取る)
- 軽い水拭きは週に1回程度
- 本格的な清掃は月に1回程度
- 専門的な点検は年に1〜2回程度
お風呂と違い、サウナは毎回の使用後に洗剤を使った掃除をする必要はありません。定期的な乾拭きと適度な水拭き、そして年に数回の本格清掃が基本です。
Q2.カビが生えてしまった場合の最適な対処法は?
A.カビが生えてしまった場合は、以下の手順で対処するのがおすすめです。
- まずは中性洗剤を薄めた溶液と柔らかいブラシで優しく擦り落とします。
- それでも落ちない場合は、木材用のカビ取り剤(塩素系でないもの)を使用します。
- 処理後はしっかりと乾燥させ、必要に応じて木材保護剤を塗布します。
一般的なカビ取り剤の多くは塩素系で木材には不適切なため、サウナ専用または木材専用のカビ取り剤を使用しましょう。また、カビを発見したらすぐに対処することが大切です。
Q3.サウナストーンの交換時期はどうやって判断すればいいですか?
A.サウナストーンの交換時期は以下のサインで判断できます。
- ストーンに割れや欠けが目立つ
- ストーンが変色している
- ロウリュの効果(蒸気の発生)が弱くなった
- サウナの温まり方が悪くなった
交換の目安は使用頻度にもよりますが、週に3回程度使用する場合で年に1回、毎日使用する場合は半年に1回程度の交換が推奨されています。
Q4.家庭用サウナのメンテナンスで最も見落としがちなポイントは?
A.見落としがちなメンテナンスポイントとして、以下のような項目があります。
-
換気システムの点検
換気扇やダクトの清掃を怠ると、カビの発生や空気質の悪化につながります。 -
電気系統の定期検査
コードや接続部の劣化は火災リスクにつながるため、定期的な点検が必要です。 -
木材の乾燥対策
特に冬場は室内が乾燥し、木材にヒビが入る原因になるため、適度な湿度管理が必要です。 -
サウナドアの調整
ドアの蝶番やパッキンの劣化により、熱効率が低下することがあるため、定期的な確認が重要です。
Q5.メンテナンスを専門業者に依頼するべき目安は?
A.専門業者によるメンテナンスを検討すべき状況は以下の通りです。
- サウナ設置から約10年経過した場合(特に電気系統の点検)
- サウナストーブの動作に異常を感じた場合
- 木材の大きな変形や劣化が見られる場合
- カビが広範囲に発生し、自力での対処が難しい場合
- サウナの温度上昇が遅くなるなど、性能に問題を感じた場合
専門業者によるメンテナンスは、年に1回程度行うのが理想的です。特に電気系統や安全性に関わる部分は、素人判断で対処せず、専門家に相談することをおすすめします。
家庭用サウナのメンテナンスまとめ

家庭用サウナを長く快適に使用するためのメンテナンスについて、ここまで詳しく解説してきました。最後に、これまでの内容を総括し、ポイントをまとめておきましょう。
効果的なメンテナンススケジュールの目安
頻度 | 主なメンテナンス内容 |
---|---|
毎回使用後 | ・汗や水分の拭き取り ・余熱での乾燥 ・換気 |
週1回程度 | ・床や壁の軽い水拭き ・ベンチやスノコの点検 ・水風呂の水交換(併設の場合) |
月1回程度 | ・サウナストーブの点検 ・木材の状態確認 ・換気システムの点検 |
半年〜1年に1回 | ・サウナストーンの交換 ・本格的な大掃除 ・専門業者による点検 |
10年に1回 | ・電気系統の専門的点検 ・必要に応じた大規模修繕 |
日々のメンテナンスで心がけること
-
使用後すぐのケア
サウナ使用後は必ず汗や水分を拭き取り、乾燥させ、換気を行いましょう。 -
予防的アプローチ
問題が大きくなる前に小さな兆候に気づき、早めに対処することが重要です。 -
適切な道具と製品の使用
サウナの木材や機器に適した洗剤やメンテナンス用品を使用しましょう。 -
継続性の維持
メンテナンスの習慣化が長期的な維持管理の鍵となります。
メンテナンスがもたらすメリット
適切なメンテナンスを継続することで、以下のような長期的なメリットが得られます。
-
サウナの長寿命化
適切なケアにより、10〜30年という耐用年数を全うできます。 -
修理費用の削減
小さな問題を早期発見・対処することで、大掛かりな修理や交換の必要性を減らせます。 -
快適性の持続
常に清潔で機能的な状態を維持することで、いつでも最高のサウナ体験が可能になります。 -
健康リスクの低減
カビや雑菌の繁殖を防ぎ、健康的な環境でサウナを楽しむことができます。
家庭用サウナは適切なメンテナンスにより、長く愛用できる耐久性を持っています。
日々のちょっとしたケアを習慣化し、定期的な点検を欠かさないことで、いつまでも快適なサウナライフを楽しみましょう。
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