サウナストーブの最適なスペックの選び方

サウナを快適に楽しむためには、適切なストーブ選びが重要です。ストーブのスペックがサウナ室に対して足りていないと、体が十分に温まらず、逆にスペックが過剰だと、熱過ぎて、サウナ室における快適性が損なわれることもあります。
今回は、サウナ室に適したストーブの選び方や温度管理のポイントを解説します。
サウナ室の広さに応じたストーブの容量を計算する
サウナストーブの容量は、サウナ室の体積に応じて適切なものを選ぶことが大切です。
家庭用サウナで最もメジャーな電気ストーブの場合であれば、体積1㎥あたり0.8〜1kWを目安とするのが一般的です。
例えば、
・2人用サウナ( 幅1.5m、奥行き1.2m、天井高2.1mの場合:3.78㎥) → 4kW程度
・6人用サウナ(床面積約4.5㎡、天井高2.1mの場合:9.45㎥) → 10kW程度
適切なストーブを選ぶことで、効率よくサウナ室を温め、最適な発汗環境を整えることができます。
必要なストーブの容量や能力は、サウナ室の設計や窓ガラスの有無によっても異なってくるので、プロの方に一度相談してみるのもオススメです。
サウナストーブの温度設定とセンサーの位置
サウナストーブの温度調整機能は、設定温度に達すると自動で休止し、適温を維持する仕組みになっています。しかし、この精度は温度センサーの設置位置によって大きく影響を受けます。
一般的には、天井寄りの位置にセンサーを設置するのが理想的です。低すぎる位置にあると、実際の快適な温度よりも低く感知され、必要以上に加熱されてしまう恐れがあり、危険です。
しかし、ストーブの真上や天井に近すぎる位置に設置すると、最も高温になりやすい場所を基準としてしまい、適切な温度管理が難しくなります。
最適な設置場所は、ストーブ本体から100〜200mmの距離で、座る人の頭の高さに合わせることです。これにより、体感温度に近い管理が可能となります。ただし、サウナ室内に複数段のベンチがある場合は、温度設定の幅を考慮し、最上段または低い段に座る人の高さに応じて調整するのが望ましいでしょう。
また、排気口や換気口の近くに設置した場合には、正確な温度が感知できなくなります。排気口および換気口の位置にも気をつけて、それらから離れたところに設置場所を設けると良いでしょう。
容量の小さいストーブを選ぶとどうなる?
ストーブの出力が不足していると、次のような問題が生じます。
・十分な熱が得られず、発汗しにくい
・温度が安定せず、サウナに入っている際の満足感および効果が半減する
・ストーブが常にフル稼働し、電気や燃料の消費が増え、故障につながる
サウナは適切な温度と湿度が重要なため、必要な出力を確保することが快適な環境づくりの鍵となります。
オーバースペックのストーブはどうなのか?
逆に、容量が大きすぎるストーブを選ぶと以下のような影響があります。
・サウナ室が短時間で高温になりすぎ、快適性が低下する
・室内が先に温まることでストーブの制御がかかり、サウナストーンが十分に温まらず、ロウリュ体験が悪くなる
・温度変化が急激になり、安定した環境を作りにくい
・エネルギーコストが余分にかかる
サウナストーブは、大きすぎても小さすぎてもデメリットがあるため、適度なサイズを選ぶことが重要です。
まとめ
サウナストーブを選ぶ際は、サウナ室の体積1㎥あたり1kWを目安にし、適正な容量のものを選ぶことが大切です。
また、温度センサーの位置や温度管理の仕組みを理解することで、より快適なサウナ環境を整えられます。
ストーブの容量の過不足に関しても、注意が必要です。
・ストーブの容量が不足すると発汗しにくく、満足度や効果が低減する
・容量が大きすぎると温度変化が激しく、快適性が損なわれる
最適なサウナストーブを選び、快適で効果的なサウナライフを楽しみましょう!