近年、サウナブームが到来したことで、健康志向の高まりやストレス解消などを目的に、老若男女問わず多くの人々がサウナを楽しんでいます。
そのような中で、特に注目を集めているのが塩サウナです。
「サウナ後の肌がつるつるになった」「汗をかきやすくなった」といった口コミも増えており、美容や健康に関心のある人々からの関心が高まっています。
この記事では、塩サウナとはどのようなものか、そのメリットや入り方・注意点などを解説していきます。
塩サウナとは?
塩サウナとは、その名の通り、サウナ室に置かれた塩を体に塗ってサウナ浴をする利用方法のことです。
入浴者はまず湯船で体を温め、その後サウナ室に入り、置かれている塩を身体に塗り込みます。
通常のサウナとの違い
通常のサウナとの大きな違いは、塩を使用する以外に、その湿度と温度にあります。
一般的に塩サウナは湿度が高く、低温のサウナ室で行われるのが特徴です。
具体的な温度と湿度の目安としては、ドライサウナが80〜100℃で湿度10〜20%程度であるのに対し、 塩サウナは40〜60℃程度で湿度は60〜70%程度に設定されていることが多いでしょう。
この低温・高湿度の環境により、体への負担が少なく、汗をじんわりとかくことができます。
熱さが苦手な人でも、比較的入りやすいのが塩サウナのメリットです。
塩サウナの種類と特徴
スチームサウナ+塩
蒸気で室内を温める方式で、湿度が高く、体が温まりやすいのが特徴です。
温度は40~60℃程度と、通常のサウナより優しい設定になっています。
ミストサウナ+塩
細かい霧状の蒸気を使用するタイプで、肌への刺激が少なく、塩が溶けやすい環境を作ります。
特に美容効果を重視する方に人気があります。
遠赤外線サウナ+塩
遠赤外線の熱で体を温めるタイプで、体の芯からじんわりと温まります。
塩と組み合わせることで、より効果的なデトックスが期待できるでしょう。
塩の種類
塩には種類があり、施設によって使用されているものが異なります。
- 岩塩: 天然のミネラルを含み、肌への刺激が穏やかで、初めての方にもおすすめ
- 海塩: 天然の塩分バランスを保持しており、スクラブ効果が高いとされている
- 死海の塩: ミネラルが豊富で、特に美容目的の方に人気がある
塩サウナによるメリット
美肌効果
塩サウナには、肌表面に溜まった古い角質を落とす効果を期待できます。
溶けた塩にはタンパク質を溶かす作用があり、これにより古い角質が剥がれやすくなるためです。
また、毛穴を開き発汗を促進してくれるため、汗と混じった塩が毛穴の奥に詰まった皮脂や汚れをかき出してくれるでしょう。
毛穴が洗浄されることで、清潔な状態が保たれ、ニキビや吹き出物ができにくくなる効果も期待できます。
発汗・デトックス効果
塩サウナでは温熱効果に加え、塩の働きによって発汗が促進される効果を期待できます。
じっくりと汗をかくことにより、体内に溜まった老廃物や毒素の排出も促されるでしょう。
また、デトックス効果により、むくみや冷えの改善・肌荒れやニキビの改善・疲労回復効果なども期待できます。
血行促進効果
温熱効果と塩の作用により、血行が促進され、体が芯から温まります。
血流が良くなることで、全身に酸素や栄養が行き渡りやすくなり、冷え性の方にも効果的です。
塩サウナのデメリット
炎症を起こしている肌の場合、塩の刺激が悪化させてしまう可能性があります。
特に、ケガをしている箇所やアトピーなどの皮膚炎を起こしている箇所に塗り込むと痛みを感じてしまうため、このような場合には一旦塩サウナは控えるようにしましょう。
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正しい塩サウナの入り方
塩サウナの効果を最大限に引き出し、安全に楽しむためには、正しい入り方を守ることが重要です。
一般的な塩サウナの入り方を、ステップごとにご紹介します。
STEP1:入浴前の準備
まずは、お風呂や通常のサウナと同様に、塩サウナに入る前にも十分な水分補給を行いましょう。
発汗によって失われる水分を補給することは、脱水症状を防ぐために非常に重要です。
次に、シャワーなどで体を丁寧に洗い、清潔な状態にします。
汗や皮脂などの汚れを落とすことで、塩の効果をより高めることが可能です。
また、塩サウナに入る前に、湯船に1分程度浸かって体を温めておくことも大切です。
体が温まっていると、サウナ内での発汗が促進され、塩の浸透圧効果もより効果的に作用します。
もし体調が優れない場合は、サウナには無理に入らないようにしましょう。
STEP2:サウナ室に入って塩を塗る
体を拭いてからサウナ室へ入り、備え付けの塩を適量手に取ると、軽く手のひらで押し付けるように、優しく全身に広げていきます。
塩を使うにあたり、目安としては、全身の場合で大さじ2~3杯程度・部分的に使用する場合は小さじ1杯程度とされていますが、初めての際は少量から試すのがおすすめです。
また、溶けきっていない塩粒が肌を傷つけてしまう可能性があるため、ゴシゴシとこすらないように注意しましょう。
塩を塗る順番としては、手足の先から心臓に向かって、円を描くように優しくマッサージしながら塗布し、お腹や背中など広範囲にも忘れずに塗り広げると良いでしょう。
デコルテは、リンパの流れを意識しながら優しく塗るのがポイントです。
ただし、顔などのデリケートな部位や傷がある部分には、塩を塗らないよう注意が必要です。
顔への塗布は、塩分が強すぎるため肌への刺激が強くなる可能性があります。
STEP3:サウナ室で待つ・マッサージ
塩を塗ったら、そのままサウナ室内で10~15分程度、塩が溶けるまでじっくりと温まります。
サウナに慣れていない人の場合は、5~10分程度の短い時間から始め、徐々に時間を延ばしていくのがおすすめです。
塩の白色が溶けて透明になるまでサウナ浴を続けると、より効果的です。
塩が溶けきったら、優しく体に揉み込むようにマッサージ を行い、腕や脚・胴体などに塩の成分を行き渡らせましょう。
溶けきっていない場合は、強く擦りつけないように注意しながら、溶けた塩の水分だけを使ってマッサージするようなイメージで行います。
力を入れすぎず、優しくマッサージするのがポイントです。角質が気になる肘や膝・かかとなどは念入りに塗り込むと良いでしょう。
もし、気分が悪くなった場合は、無理せずサウナ室の外で休憩しましょう。こまめな水分補給も忘れずに行いましょう。
STEP4:塩を洗い流し水風呂へ
十分に体を温め、塩が溶けたら、サウナ室を出てシャワーで体についた塩をしっかりと洗い流します。
このとき、塩が周りに飛び散らないように注意すると良いでしょう。
塩サウナ後は、塩の効果により肌の汚れや古い角質が落ちており、肌がデリケートな状態になっているため、洗いすぎると体に必要な皮脂まで奪ってしまい、乾燥しやすくなる可能性があります。
塩によって既に汚れは落ちているため、体の洗いすぎは避けましょう。
塩を洗い流したら、水風呂に入って体をクールダウンすることで、毛穴が引き締まり美肌効果が得られますが、苦手な場合は無理に入る必要はありません。
また、塩を洗い流さずに水風呂に入る「塩流しカット」は、水風呂の衛生面を悪化させ、他の利用者に不快感を与えるため絶対にやめましょう。
STEP5:外気浴・休憩
水風呂から出たら、速やかに外気浴スペースへ行き、椅子に座るか横になりましょう。
身体が冷えないように、タオルやガーゼケットなどを掛けるのがおすすめです。
サウナ発汗後は水分とミネラル分が失われているため、ミネラル入り麦茶やスポーツドリンクなどで水分補給をし、十分に休憩しましょう。
カフェインが含まれる飲み物は利尿作用があるため、避けるのが望ましいです。
塩サウナに入るタイミングは、最後のシメのサウナとして習慣づけると、肌がつるつるになりやすいと言われています。
塩サウナ後のケア
塩サウナの後は肌が敏感になっているため、清潔なタオルで優しく水分を拭きとることが重要です。
保湿ケアも忘れずに行い、たっぷりの化粧水や保湿クリームを使用して、肌をしっかりと保護します。
乾燥肌の人は特に、入浴後の保湿ケアを心がけましょう。
また水分補給を行い、発汗により失われた水分を補うことも重要です。
塩サウナの注意点
体調管理と水分補給
塩サウナは通常のサウナ以上に発汗しやすいため、脱水症状には特に注意が必要です。
めまいや吐き気・頭痛・だるさなどの症状が出たら、無理せず休憩し、水分補給を行いましょう。
また水だけでなく、イオン飲料やスポーツドリンクなど、電解質も一緒に補給できる飲み物がおすすめです。
肌トラブルの予防
傷や炎症のある方・アトピー性皮膚炎の方・敏感肌の方は、塩サウナの利用を控えめにするか、事前に医師に相談することをおすすめします。
肌の弱い方は最初は短時間から試したり、塩の量を調整したりするなど、ご自身の肌の状態に合わせて無理なく楽しみましょう。
少しでも異常を感じたらサウナ室を出て、無理せず休憩することも大切です。
利用時間の管理
長時間の利用は体に過度な負担をかけ、逆効果になる可能性があります。
初心者の方は5~10分程度から始め、慣れている方でも10~15分程度を目安にし、休憩時間を適切に取りましょう。
塩分の摂りすぎに注意
塩サウナは、普通のサウナに比べて塩分濃度が高いため、汗をかくことで体内の塩分濃度が上昇しやすくなります。
塩分の摂りすぎは、のどの渇きだけでなく、めまいや吐き気を引き起こす可能性があるので、こまめな水分補給を心がけましょう。
サウナ後の洗体
塩サウナ後は、塩の効果で肌の汚れは十分に落ちているため、石鹸やボディソープの使用は避け、お湯のみで洗い流すことをおすすめします。
洗いすぎは、肌に必要な油分まで奪ってしまう可能性があるためです。
マナーを守る
塩を床に散らさないように注意する・塩サウナ後はシャワーで塩を洗い流してから水風呂に入るなど、利用する際はマナーを守りましょう。
基本的なマナーを守り、誰もが気持ちよく利用できるように心がけることが大切です。
施設ごとのルールやマナー表示もなども、よく確認しておきましょう。
自宅で塩サウナの効果を再現する方法
近所に塩サウナを利用できる施設がない場合は、自宅のお風呂にバスソルトを入れて塩風呂にする ことで、塩サウナと同様の効果を自宅でも簡単に得ることができます。
塩風呂に入ることで、美肌・デトックス・血流促進の効果を期待できるでしょう。
発汗作用を得たい場合や、美肌効果を実感したい場合は、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。
バスソルトには香り付きのものもあるため、気分に合わせて好きな香りを選ぶと、リラックス効果を得られます。
塩サウナの効果を高めるプラスワンアイテムを紹介
サウナハット
サウナハットは、サウナ愛好家の間では人気のアイテムです。
特に塩サウナでは、塩分による乾燥や熱による髪のダメージが気になる方も少なくありません。
サウナハットをかぶることで、頭皮や髪の乾燥を防ぎつつ、のぼせ予防にも役立ちます。
また、体と比べて熱がこもりやすい頭を守ることで、より長く快適にサウナを楽しめるでしょう。
保湿クリーム
塩サウナでしっかり汗をかいた後は、肌が乾燥しやすくなっています。
また、塩のミネラル成分で角質がやわらかくなった肌は、保湿成分の浸透力も高まっている状態です。
そのため、しっかりと保湿クリームを塗ることで、塩サウナの美容効果を最大限に活かすことができるでしょう。
まとめ
塩サウナとは、サウナ室に置かれた塩を体に塗ってサウナ浴をする利用方法のことです。
入浴者はまず湯船で体を温め、その後サウナ室に入り、置かれている塩を身体に塗り込みます。
通常のサウナとの違いは湿度と温度にあり、一般的に塩サウナは湿度が高く、低温のサウナ室で行われるのが特徴です。
一般的なドライサウナよりも室内が低温高湿度なため、体の負担を感じにくく、サウナが苦手な人でも比較的入りやすいと言えるでしょう。
塩サウナを利用するメリットには、美肌効果・デトックス効果・血行促進効果など、さまざまな嬉しい効果が期待できます。
入り方や注意点を守り、無理のないペースで塩サウナを楽しむことで、より健康的で美しい肌を手に入れることができるでしょう。
また、いつもと違う「ととのう」体験をしたい人にも、塩サウナはおすすめの入り方です。
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