理想の快適なサウナ空間を作るための設計のポイント

理想の快適なサウナ空間を作るための設計のポイント

サウナ好きなら、熱が高じて、一度は「自分でサウナを作ってみたい」と考えたことがあるのではないでしょうか。
そんなサウナーのみなさんと、今回は、サウナ室の「設計」について考えていきたいと思います。

サウナ室の広さや天井の高さをどう設計するかで、サウナ室における居心地の良さや体感ががらりと変わります。どういったメンバーと何人ぐらいで使用するかを考えた上で、ゆったりと過ごせる広さを確保しつつ、ストーブの容量やベンチの配置などを工夫して……理想的なサウナ空間をイメージしてみましょう。
また、そんな目線を持っていつも行く施設のサウナ室に行ってみると、たくさんの気づきがあり、新たな楽しみを見つけることができるはずです。

この記事では、そんなサウナ室の「設計のポイント」をわかりやすくご紹介していきます。


1.収容人数とベンチ幅の考え方

まず、サウナに何人で入るかを考えましょう。自分ひとりでゆっくり楽しむのか、家族や友人と一緒に入るのかによって、必要なスペースが変わります。また、ベンチの幅や奥行き、配置について考えることも、快適なサウナタイムを過ごすには欠かせないポイントです。

◾️ベンチの幅
 1人分の幅は600mm(60cm)が目安となります。
 <例> 2人で使う場合、ベンチの幅は1,200mm以上が理想的です。

◾️座面の奥行き
 足を伸ばしたりあぐらをかいたり寝転がったりする、サウナ室内での姿勢の自由さを考慮しましょう。他方、あまり奥行きがありすぎると、ベンチを数段設ける形で設計した場合に、低い段に座る人が一つ上の段にもたれかかることができず、座りづらくなります。
 こうした理由から、奥行きは600mm程度がおすすめです。

◾️ベンチの一段あたりの高さ
 欧米基準では400-450mmですが、日本人の体格に合わせて考えると、350-400mmくらいが使いやすい高さと考えられています。400mm前後で設定すると、幅広い体格の人にとって使いやすい高さとなるでしょう。

室内に十分な座席スペースを確保することで、ゆったり過ごせる快適さと安全性を兼ね備えたサウナ空間を作ることができます。


2.サウナ室の広さとストーブ容量の関係

サウナ室の広さを決めるとき、次に考えたいのがストーブとのバランスです。
サウナストーブは、部屋の大きさに合わせて選ぶのが基本。一般的には、どれくらいの広さのサウナ室に設定するか、つまりサウナ室の容積(m³)によって、ストーブの出力(kw)が変わってきます。

◾️体積計算の目安:
 幅 × 奥行き × 高さ = 容積(m³)
 <例> 幅2m × 奥行き1.5m × 高さ2.1m = 6.3m³

◾️ストーブ出力の基準:
 サウナ室の容積1m³あたり、ストーブの出力量1kWを目安としましょう。
 断熱性が低い壁や大きな窓などがある場合は、少し余裕を持たせておくために、追加で出力できる体制を整えることができるとベストです。その場合、20〜50%余裕を持たせるのが良いでしょう。サウナ室の体積1m³あたり1.2~1.5倍ほどを基準として、素材や環境に応じて見積もりを行いましょう。

ストーブ選びを失敗しないためには、このように、設置予定の部屋の素材や断熱状態も考慮しておくと安心です。
適切なストーブ容量を選べば、部屋全体を効率よく温められ、サウナに入るときの心地よさもアップします。


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3.天井の高さと熱の循環

サウナで心地よく汗をかくためには、天井の高さがとても大切。
熱い空気は上に溜まりやすいので、高さのバランスを考えないと「足元が冷たく、頭だけ熱い」という状態になりがちです。

◾️天井の高さ
・天井が高すぎると熱が上部に滞留し、足元が冷える原因になります。そのため、ベンチの座面から天井までは、1,000-1,200mmが理想的です。日本人の平均座高は、男性が約90cmくらいなので、頭上から天井までこぶし1〜2個分のスペースがあるイメージです。

・日本における市販のサウナ用ストーブの、一般的な大きさを考慮すると、部屋全体の高さは約2,100mmを目安に設計すると、バランスが良くなります。

◾️熱が行き渡る工夫
・足を置く位置が、ストーブの天端よりも高くなるように配置しましょう。これにより、足元からしっかり温まる設計になります。

こうしたポイントを考慮すれば、熱がサウナ室内に均等に行き渡る、心地よい空間を実現できます。


4.快適な空間を作るためのアイデア

広さ以外にも、サウナをもっと居心地よくする工夫を取り入れてみましょう。

◾️素材選び
 ベンチや内装には、熱伝導製が低く、柔らかい肌触りと見た目のぬくもり感を持つ木材を使うのが定番です。

◾️窓の設置
 小さくても良いので、窓が一つあるだけで、外の景色が楽しめたり閉塞感が和らいだりします。
 サウナのコンセプトや、空間設計のこだわりに応じて、窓の有無を決めましょう。また、自然光を空間に取り入れるかどうかに応じて、空間全体の照明の設計も重要となってきます。

◾️姿勢を意識した設計
 2つ目の項目でも少し触れましたが、座る、寝転がるなど、どんな体勢でサウナ室内で過ごしたいかを考えて、ベンチの奥行きや高さを最終決定しましょう。

◾️外気浴スペースも含めたゆとり空間を
 サウナ室を利用する人数を考えた際に、全員で無理にサウナ室内を利用する設計ではなく、外気浴スペースも含めて全員がゆったり過ごせる設計を目指しましょう。
 サウナ室が大きくなればなるほど、室内の温度管理が難しくなったり、建設費用やランニングコストも嵩んだりします。
 ほどよい広さの外気浴スペースを併設することで、サウナ室を広くしすぎずとも、全員で快適に過ごすことができるようになります。


「過ごす時間」をイメージしながら理想のサウナ空間をデザインして、サウナ作りを楽しもう!

サウナ室の快適さは、広さや設計のポイントによってだいぶ変わってきます。
サウナ作りの際には、自分自身や一緒にサウナを楽しみたいメンバーが、どんなふうにサウナで過ごしたいかをイメージして、ストーブやベンチ、天井の高さを工夫してみましょう。家族や友人とシェアするのもよし、自分だけの癒しの空間を作るのもよし。理想のサウナ空間を手に入れて、最高のリラックスタイムを楽しんでください。

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